自分の名前とともに

先日まさこさんという方にお会いした。正子、という字を書く。私がメールで漢字を間違えてしまって、それをお詫びしたことから名前の話になった。

「私、自分の名前の「正しい子」という字が好きではなかったんです。「正しい、正しく生きる」ということにどうにも抵抗を感じていて。それが先日旅行に行った先で、正子という名前の意味は「正直な人」という意味だと言われたんです。ああ、見方を変えると全く違った感じになるのだなぁ・・と。」

それでご自分の名前が好きになれそうですか?とお聞きしたら、相変わらず好きではなさそうだったが、それでも抵抗感は随分減ったということだった。

まさこさんにはこれからの人生を自分に素直に、正直に生きていっていただきたいなと感じている。のびのびと自由気ままに人生を楽しむ姿が本当に似合いそうな素敵な方だったので。

ところで私の名前は「美しく保つ」と書く。名前を決めた時、派手な名前だね~と祖母に言われたと聞いたが(笑)、この名前のように生きることを意識することはよくある。やはり名前は気になるものだ。

以前、美とは調和だという文章に出会った。(より正確には「調和とは真・善・美の美に当たる」である)そして調和とは捜し求めるものではなく、自らの作為によってなされるものだとあって、はっとしたことがあった。

生きるということは捜し求めるということではなく、創造していくことなんだということに気づいた瞬間である。そしてその時以来、私にとって「美を保つ」ということは調和を作り出していくというより能動的な方向に置き換えられるようになった。

意味が広がっていくということは自分がまた成長していくことでもあり、そのこと自体がまた嬉しいものである。
by m_alchemia | 2006-03-13 12:46 | 日々の想い