数を愛した人

「博士の愛した数式」を観に行った。

直線について博士が話していた。

直線は本当ならどこまでも途切れることなく続いているものでなければならない。けれども紙の大きさや線を引く側の体力もあって実際に書くと線分になってしまう。そして我々はそれを直線だとして受け入れる。

でも真の直線は我々の心の中にちゃんとある。

目に見えない世界によって目に見える世界は支えられている。

心の目でものごとの真実を見なければならない。

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数式の美しさに心がふるえた経験はないけれども、数式や証明にも美しさがあるのではないかと感じたことはかつてあった。受験用の数学を扱っていた時でさえ、その美しさが垣間見られる時があった。

数に魅せられた人というのは宇宙の真理に魅せられた人なのだろう、と思う。

ほんわかとした春らしい気分になった。
by m_alchemia | 2006-03-07 22:08 | 日々の想い