美しい生活

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桂がまだ小さくて、
毎日砂場に通っていた頃、
仲良くしてもらっていた公園のママ仲間に
自分の癒しの元だと
紹介してもらった本があります。

アメリカの絵本作家、
ターシャ・テューダーの「暖炉の火のそばで」です。

以来、この本はずっと私の傍にあって、
彼女の美しい庭やアンティークなものを
好んで大事にする生活、
労働を厭わない彼女の生き方は
いまも私の心の支えになっています。

先日、山中湖畔で泊まった先で
ターシャの言葉を綴った本を見つけました。

「美しいものに囲まれて暮らすことは、
私たち現代人にとって大切なことでしょうか。」

という質問に対して、ターシャは次のように語っています。

 ・ ・ ・

こんな言葉があります。

Beauty is in the eye of the beholder
(美は見る者の目に宿る)

私は皆が美しいものに囲まれるために、
一生懸命、庭に植物を植えたり、
何か芸術作品を購入するべきだなどと
言うつもりはありません。

ただ、皆さんに、
自分のまわりを美しい考えで満たし、
そして自分と親しい人々に対して
愛と優しさのこもった態度をとることをおすすめします。

もちろん、魅力のないつまらない暮らしを
避けるように努力すべきですが、

もし、今の時点でそれ以上の解決方法が
見つからないとしても、
あなたの考えや行動を
美しくすることはできるはずですよ。

(「ターシャ・テューダー 最後のことば」より)

 ・ ・ ・

美しい生活をすべきだ、とターシャは言います。

けれどもそのためにできることは
美しい庭を持ったり、
室内を美しく調えることだけではないとも。

桂を連れて、毎日公園に通っていた
20代の自分を懐かしく思い出しました。

あの頃は本のページをめくりながら
ターシャの庭の写真を見るのが
一日の何よりの楽しみでした。

ターシャと同じような生活を
いま私は選択していませんが、

美しいものに囲まれた生活は
同じように大事にしたいと
改めて思っています。


by m_alchemia | 2019-08-12 10:00 | 日々のこと