恥ずかしさと自信

茂木健一郎さんの新刊2冊を読みました。
その中に赤ちゃんはハイハイするのに自信がないなんていうことはない。「自分はうまくハイハイができるだろうか」とか考えずにチャレンジしている。根拠のない自信を持つ。かつて私たちは皆、そうだった。・・・・というようなことが書かれていました。

確かにそうだなぁと思いました。日本の学生が海外留学をしなくなったり、国際会議に積極的に出かけていかなくなったとここ数年言われるようになりましたが(中国や韓国の学生・学者の国際進出は年々増えている)、居心地のよいホームにしがみついていないで、「根拠のない自信」をもって積極的にアウェーの中に出ていこうという趣旨の本だったのですが、茂木氏の情熱を感じて自分のモチベーションが上がったように思います。

ところで私は小さい子供が歩き始める頃、足がおぼつかなくて尻もちをついてしまうしぐさが可愛らしくて笑ってしまったときに、その子が恥ずかしがってその場でそれ以上歩き出そうとしなくなってしまったという経験を持っています。

そのときにこんな小さな子供でも人から笑われることが恥ずかしいという気持ちを持つのだなと思いました。その子は歩くことに自信がなかったのではないと思います。それこそ「根拠のない自信」はあったと思いますが、それとは別に「笑われる」ことの恥ずかしさが上回ったのかもしれない。

人から怒られると怖い、人に笑われると恥ずかしい、この2つの感情は「自信」とは別のところでかなり基本的な感情として私たちの中に存在するのかもしれません。

人に笑われても大丈夫なくらい自信が欲しいとおっしゃる方は多いのですが、この恥ずかしさの感情は「自信」とは同じベクトルの上にあるものではなく、軸を区別して扱った方がいいのかもしれない、とも考えてみました。このテーマはもう少し自分の中に置いておきたいと思っています。


*本日もお読みくださいましてありがとうございました。
by m_alchemia | 2011-01-18 20:37 | 日々の想い