幸福の木

d0011725_20215543.jpgドラセナに花が咲いた。このドラセナは8年ほど前に近所のスーパーで買ったものである。当時は30cmほどの小さなものだったが、今では私とほぼ同じ背丈にまで育っている。

このドラセナに初めて花が咲いたのは2年前のことだった。花が咲くなんて思ってもいなかったので、にょきにょきと不思議なものが伸びてきたときには驚いたが、やがて花を咲かせてさらに驚いた。非常に濃厚な甘い香りがするのだ。むせ返るような目眩がするような香りである。

この花は昼には閉じていて夕方4時をまわった頃に花を開かせ始める。写真にあるように小さな花がまとまって丸く形を作り、それが茎に10個くらいついて咲いている。1週間ほどつぼみのままだったが、数日前の夕方、仕事部屋に花の香りが漂ってきた。ついに咲いたのか、と思い見に行くと、1センチにも満たないその小さな花を4つばかり開かせているだけだった。その小ささで家中に存在感を知らしめていることがさらに驚きを感じさせた。

ドラセナは夜の花である。その芳香な甘美な香りはアロマオイルのイランイランを想起させる。夜が更けるに連れてますます輝きを増す姿は妖艶な女性の姿を思わせるのである。この花が咲いているとき、私は家の中にもう一人私以外の女性が現れたような不思議な気持ちにさせられる。彼女に女らしさというものを強烈に見せられているような気がして、ちょっと困惑する。おそらく私が普段どこかに置き忘れている女性性の部分にこの花が触れるのだろう。そして私はこのドラセナの内面に近寄ってみたいと思いつつも、朝になって彼女が眠っている姿をみると少しほっとするのだ。
by m_alchemia | 2005-05-16 20:53 | 日々の想い