回り道を恐れず、厭わず

Mさんよりメールをいただきました。ご親戚の法事に行かれた時にご住職がお話をされたとのこと。

以下Mさんからのメールです。

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古い時代の建築物を手がけた「職人さん」・・・の話に及びました。漆喰の壁は、「生きている壁」だというのです。

壁の中には、藁が含まれていて、保温効果もあるのだそうですが、夏場になると、そこにカビが生え(本来なら壁は黒くなってしまう)のだけれども、それ(カビ)を餌にしてる害虫が、藁の中に棲んでいて、ちょうど夏場になると、虫たちが繁殖し、カビをどんどん食べてくれる為に、何十年たった今でも、壁は真っ白いままなのだそうです。

昔の人が作った壁はとても長持ちしていて、今日のお寺さんも、戦災で焼けた後の、この50年ほど、ほとんど修理を加えないで、生きながらえているそうです。

ところが、現在この“ホンモノの漆喰”を作れる職人さんが、非常に少なくなっているのだとか。。

京都、奈良に見られるような、幾世紀にも渡って生きながらえている木造建築の神社仏閣は、昔の堅気な職人さんの、一朝一夕には築くことの出来ない熟練された腕と、粋の集大成なのだとその話を聞いていて感じました。

お坊さん曰く、

今は何事にも、簡単、早く、便利・・・手を抜く仕事が多くなって、少し学んで簡単に独立してしまう人も多くなっている世の中で、「ホンモノの職人」は、なかなか育ちにくい時代になっている。

どうか、来るこれからの時代、よい仕事をするためには土台をしっかり築いて、回り道をすることを怖れず、厭わず、ゆっくり道を歩んでいってください・・・

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その通りだと感じております。少し学んで簡単に独立してしまうという点、私自身少々耳が痛いところですが、回り道を恐れず、厭わず、ゆっくりと、けれども弛むことなく進んでまいりたいと思いました。
Mさん、ありがとうございました。
by m_alchemia | 2006-03-12 10:47 | 日々の想い