26番目の選手

ロッテが優勝した。ここ数年野球(TV)観戦からは遠ざかっていたのだが、ロッテがソフトバンクに勝って優勝した時のヴァレンタイン監督のスピーチがとても素敵だったこともあって、なんとなく気にしていた日本シリーズだった。

ロッテが優勝したことで初めて知ったことなのだが、ロッテはファンを26番目の選手と考えている。ベンチ入りできるのは25人。そして26番目の選手は観客席にいるファンだという。今年は26という背番号を欠番にし、ファンのための背番号にしていて、応援席には背番号26のユニフォームが置いてあるということだった。

ロッテの応援に日本シリーズに行ってきましたという方にその話をしたら、

「そうなんですよ。特にヴァレンタイン監督になってからすごく変わったんです。彼は決して選手を怒ることはしないそうですよ。それに彼は選手たちに球場の近くに住みなさいと言っていると聞きました。ご自分もすぐ近くに住んでいて、近くのスポーツジムに通ったりしているんです。それで周囲の人に声をかけられると、気軽に答えたりしているんですよ。

ロッテのファンは相手の素晴らしいプレーにも拍手を惜しまないし、それに選手の方も試合に勝っても負けても必ずファンに対して最後に挨拶にくる。

それから試合終了後にインタビューに対して選手がマイクで答える場面ってありますよね。でもロッテの選手って質問に対して答えるだけではなくて、自分でファンに対して言いたいことがあると自分でマイクを手にとって自分の意思で話すんです・・・」

こういう球団がもっと増えてくれたらいい。ロッテのファンも増えてくれたらいい。本当にいい球団なんですよ~、とその話はどこまでも続く。

私が思ったのは、ファンを大事にするということが具体的にどういうことを意味するのかをこの人たちは明確に持っているということだった。

別に特別なことをしているわけではない。
けれどその誰でも出来るけれどほとんどの人がやっていないことをしようとしているのがヴァレンタイン監督率いるロッテというチームなのかもしれない。

来期ヤクルトの監督を務めることが決まった古田(選手)もそのような球団を目指していくのだろうか。いろいろなことを考えた。
ロッテ優勝おめでとう!これからもいい球団をファンの方たちと共に作り上げていってください。
by m_alchemia | 2005-10-27 21:39 | 日々の想い