根拠のない自信

まだ5月というのに今年は早くも梅雨入りをしたということで、雨の毎日。本来は私なりの「晴耕雨読」といきたい季節なのですが、「雨読雨読・・・」な日々が続いております。ちょうど書棚を整理しようと思っていましたので、本を処分する前にもう一度と、いろいろな本を読みなおしています。

その一冊として「脳が変わる考え方」(茂木健一郎 著 PHP)を再読しました。

  脳の前頭葉には「楽観回路」というべきものがあり、できるだけ楽観的に脳を使っていないと
  脳の潜在能力が発揮できない。

著者はこの楽観視を「根拠のない自信」という言葉でも表現しています。

・・・・根拠のない自信は子どもたちはみんな持っています。赤ちゃんとして生まれてきて、最初にハイハイするときに、「私、ハイハイできるのかな」「今日はちょっと自信がないからやめておこう」などと、思ったでしょうか。

子どもというのは、素晴らしい能力をもっているのです。自分ができるかどうかなど気にしないで、飛び込んでいけるのです。 (引用P.76)

そういえば、桂を見ていると小さいころから(今でも)確かに「自分が本当にしたいことであれば、それが果たして自分にできるかどうかをあまり気にしていないように感じて、驚嘆したことがありました。

例えば見本を見ながら作るようなものでも、自分でも作れそうなものを探すというよりは、自分が作れたらいいなと思うものを選びます。

それが結果的にかなり上級者向き?と思うものになったりすることもあるのですが、本人は別に、闇雲に難しいものにチャレンジしたいとか、それを仕上げて周囲をアッと言わせたいとかそういうことを思っているわけではなさそうだという部分にいつも感心します。

そういう時、私は咄嗟に「それは大変そうよ。こっちの方がいいんじゃない?」と言いたくなってしまうのですが、それは暗に「あなたにはそれができる能力がない」というメッセージを含んでいるような気がして、その言葉を押しとどめで横で見守ってきたように思います。そして結果的に私はとても勇気をもらったように感じています。

人間というのは「できると分かっているもの」には対して面白みを感じない。「できないと分かっているもの」だと苦痛が大きくなってしまう。

だから「できない」と思ったことは極力やらないで、「できるかもしれない」と思えるものにとにかく夢中になってみるというのが一番ワクワクできるのではないかと思いました。(そのうちに「できない」と思っていたことも、もしかしたら「できるかもしれない」に変わってくるかもしれません)

茂木さんはそれを「偶有性」という言葉で表現しています。
ある程度予想はつくけれども、予想がつかないことも含まれる。このバランスがちょうどよいと脳はとても活性化する。予想がつきすぎるのも退屈だし、予想がつなかすぎるのもストレスがたまる。

インターネットに興味を感じるのもそのあたりにポイントがあると分析をしていました。
つまり「フラワーエッセンス」というキーワードを入れると、「フラワーエッセンス」に関する知りたい情報が見つかると同時に、意外な情報までヒットしてくる。その「偶有性」が脳に快楽を与えるということなのでしょう。

日常生活も「予想がつくもの」と「予想がつかないもの」の割合がいい塩梅になっていると、少なくとも脳は最大限のパフォーマンスをしてくれる。ということなのかと思いました。そして「できるかもしれない」と思うには「根拠のない自信=楽観」がキーワードということなのかと思います。

現実逃避としての楽観視には気をつけなくてはいけませんが、脳を最大限に生かすためにはとても大切なことなのだと勉強させていただきました。
by m_alchemia | 2011-05-29 09:29 | 日々の想い