葛藤を保つ力

d0011725_1645668.jpg桂と二人で夕食を食べていた。

「僕ね、最近今の生活の仕方を変えなくちゃいけないんじゃないかって思うんだ」

「どうしたの?なんでそう思うの?」

「なんか、退屈なんだ。学校は楽しいし、習い事(テニスやバイオリンやアトリエ)に行ったり、ザリガニ釣ったりしていると夢中になっていていいんだけど・・・」

いろいろと彼なりに思うところがあるらしい。

「家に帰ってくるとさぁ・・・なんていうのかなぁ、つまんないんだよね。退屈だから漫画とか読むでしょ。ずっと読んでると飽きてくるの。それで退屈になるの。それでバイオリンを弾いてみたりするでしょ、でもやっぱり退屈なんだよ。

アトリエ教室が毎日あったらいいのにな。・・・なんか、このままじゃいけないような気がする。自分の暇な時間を全部何かで埋めちゃえばいいのかなぁって。塾とか行ったほうがいいのかなぁ。」

ほんと、そういう時ってどうしたらいいんだろうね。

でもね、塾に行ってもやっぱり帰ってきたらその退屈さは変わらないんだと思うよ。それはね、今ここに在ること自体に退屈を感じているっていることなんだよ、きっと。
だからそれは何かをすることでは埋められないものなんだよ。

そしてね、それは大人になってどんなに忙しく仕事をしても、子育てしても、毎日遊んでいたって、やっぱりその退屈さはやってきてしまうものなんだよ。

ほんと、そういう時ってどうしたらいいんだろうね。

でも少なくとも退屈しのぎに何かをしていたら絶対に答えは見えてこない問題だと思うよ。

・・・
とは、もちろん私は桂には言わなかったし、言えなかった。
これは私も含めきっと誰もが持っているテーマであろうと思ったし、その答えの尻尾でさえも私はまだつかんでいない。

「桂くん、一緒にさんぽ、いこっか」

私は桂を誘って夕食後、近所のスーパーに買い物に行った。
ほんと、こればかりはとりあえず先を歩いてみるしかないんだなぁ。
by m_alchemia | 2005-07-11 17:19 | 日々の想い