現実と幻想

オリンピックが閉会式を迎えました。選手たちの真剣なまなざし、笑顔、涙はどれをとっても美しい。そしてがっくりと肩を落とした様子や、悔しさの表情から選手の思いがそのまま見ている側に伝わってきます。

あまり腰を落ち着けてTVの前にいることはなくとも、結構な時間をオリンピックを見ながら過ごしていた2週間でした。

ところで、昨日は津波警報が出されていて、NHKでは一時期ずっとオリンピックの中継がなされず、津波情報が流されていました。TVの中からオリンピックが消えてしまうと今この時間にどこかでオリンピックが開催されているということが嘘のようだと思いました。

以前オリンピックの時期にシンガポールに滞在していたときは、TVをつけてもどこにもオリンピックがみられませんでした。自国の有力選手がいなければ、オリンピックもいつ始まって終わったのかも知らない人も多いのだろうなぁと思ったことがあります。

自分が事実だと認識しているものはこんな風にメディアなどを通じた情報によって伝わってきているものが大半なのだと思いました。私が事実だと思っていることは、そのほとんどが自分が直接体験しているものではなく、TVや新聞、インターネット、他人の話で占められています。

新型インフルエンザが流行ったことも、景気が悪いことも、地球温暖化のことも、チリ沖で地震があったことも、オリンピックが開催されていたことも・・・・

それは真の意味で私にとって「現実」ってなんだろうか。体が認識していない現実。それともこれらの「情報」は「幻想」というべきものなのだろうか・・・私は「幻想」を見聞きして、一喜一憂しているんだろうか・・・

昨日は津波情報をTVで眺めながらそんなことを考えておりました。


*本日もお読みくださいましてありがとうございました♪
by m_alchemia | 2010-03-01 20:44 | 日々の想い